今回はモーガン・ハウセルさん著の「サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット」を紹介します。
著者について
ベンチャーキャピタル「コラボレーティブ・ファンド社」のパートナー。
投資アドバイスメディア「モトリーフル」、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の元コラムニスト。
米国ビジネス編集者・ライター協会Best in Business賞を2度受賞、ニューヨーク・タイムズ紙Sidney賞受賞。
本書から学べること
投資に関する本ですが、人生に置き換えて学べることがたくさんありました。
今回はその中でも特に気に入った点をまとめました。
何事も見かけほど良くも悪くもない
成功も失敗も偶然の産物です。
しかし、成功するとたちまち「自分は天才だ」と自惚れるひとが多いです。
また失敗したときは「自分の判断が最悪だった」と悲観するひとが多いです。
どちらのケースもたまたま運が良かった悪かっただけの場合もあるのです。
本書では成功も失敗も自分への戒めとする必要があるといいます。
成功しても踊りすぎないこと、失敗したからといって退場しないことが重要です。
テールイベントの絶大な力
テールイベントとは、いったん発生するとその影響が極めて大きい事象のことです。
アマゾンはファイアフォンで大損しました。
しかし、その後のアマゾンウェブサービスが数百億ドルを超える利益をもたらし、ファイアフォンの失敗が小さな躓きに思える結果となりました。
またディズニーを成功に導いたのは400分の1の作品です。
白雪姫が大ヒットするまでは赤字の状態が続いていたといいます。
これらの成功企業を見る時、明るい面を見てしまいますが、テールを生み出すまでにたくさんの失敗を重ねてきたのです。
そしてテールを生み出すタイミングは誰にもわかりません。
これは投資の世界にも言えることです。
ウォーレンバフェットの莫大な資産は60歳以降に築かれたものです。
彼は10代から投資をはじめ、常にプレイし続けたことでテールイベントをものにしたのです。
バフェット自身も自らの投資会社バークシャー・ハサウェイの2013年の株主総会で生涯で400から500の銘柄を所有し、そのうちの10銘柄でほぼすべての利益を得てきたと述べています。
まとめ
未来に対して悲観的に考えすぎることはない。
これは投資に関してだけでなく、人生にも言えること。
プレイし続けることで自分の人生のテールイベントをつかみとりたい。
そのためには挑戦あるのみと思いました。
本書では今回紹介した以外にもたくさんの生きる上での知恵を紹介しています。
ぜひ読んでみてください。
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