今回は安藤 広大さん著の「数値化の鬼」を紹介します。
著者について
安藤 広大
組織マネジメントの専門家。早稲田大学卒業後、NTTドコモ入社。2006年にジェイコムホールディングス入社。主要子会社のジェイコムでは取締役営業副本部長などを歴任。2015年、株式会社識学を設立。業績アップの成果が口コミ等で広がり、コンサルティング実績は1100社超に。
noteプロフィールより
本書から学べること
今月はたくさんアポも取ったし、契約も先月よりも数件増えたから良しとしよう。
この調子なら、年間の目標は達成できるかもしれない。
そんな、なんとなくで毎日の仕事を評価している人は多いのではないでしょうか。
それではダメなのです。成長がとまります。
本書は自己評価を徹底的に数値化することで自身の成長を加速度的に上げていけるものになっております。そ
いかなる時もいったん「数字」で考える
自分の仕事を数値化するということは、現実をそのまま見るということです。「ここが足りていないんだな」ということをそのまま受け入れることです。
15ページ
数字化しない限り、具体的に何がどういけないのかが見えてきません。
例えば、昨日の自分と比べて、なんとなく集中できた時間が多かった気がする。
先月に比べて若干営業成績が伸びている。この調子で頑張ろう。
それでは成長しないということです。
何が要因だったのかを分解する際に、数字は欠かせません。
営業成績が伸びているのであれば、顧客単価があがったのか、それとも成約率があがったのか。
さらに因数分解を重ねると、顧客との接触回数や、顧客への提案件数が見えてくるのではないでしょうか。
数字は、「不足を見るためのもの」です。不足を埋め、次の行動を考えるための材料です。つまり未来のための「手段」です。
17ページ
数字化することで、不足していること、うまくいっていることが何なのかが可視化できます。
自分の成長が記録するに値するものなのであれば、数値化をしましょう。
数値化できる人は「失敗」が当たり前になり成長できる
数値化できるようになると、失敗を認めることができます。「失敗しなくなる」のではありません。「失敗を認められる」のです。
55ページ
定性評価になると、「今月はプライベートでいろいろあったから、仕事に響いてしまっただけ」など、結果に対しての馴れ合いがでてしまいます。
しかし、数字は嘘をつきません。
厳しい現実ですが、数字はどこまでもあなたの行動の結果なのです。
失敗を認められるようになるというのは、裏を返せば何が悪かったかが具体化できることで、成長するための一手が見えるということです。
数字のみがあなたの成果を具体化してくれるのです。
大事なことは、失敗を失敗と認めて、次につなげることです。(中略)失敗は貴重な情報です。それを数値化して受け入れれば、絶対に次につなげることができます。
56ページ
「数をこなす」ことこそ基本中の基本
プレイヤーにとっては、行動量を極限まであげていき、高いレベルで維持することが何よりも求められることです。しかし、人は量より質を求める生き物です。(中略)優秀であるほど計画に時間をかけすぎて行動量が落ちてしまいます。
83~84ページ
数字を意識するがゆえに、失敗したくないという気持ちも強くなるでしょう。
目標をに立てることに頭でっかちになってしまう人は少なくないと思います。
本書ではPDCAにおける、「P」に時間をかけすぎるのは無駄であるとし、「D」をいかに増やせるかが重要であると説いています。
著名なヒットメーカーや有名デザイナーも、話を聞いてみると、驚くほどの量をこなしていることがわかります。(中略)「あの人はうまくいってばかりだな」と、見かけにだまされないことです。
86ページ
まずは誰よりも数をこなすことが大切ということです。
また、数をこなしていくには工夫が必要です。
特に「何をすればいいかが明確でないから行動に移せない」という人が多いでしょう。
そのような悩みは計画立ての時のひと工夫で解消できます。
それは、KGI(大目標)だけでなく、KPI(大目標を分解したもの)も同時に策定し、行動量が成果につながっているかを確認できるようにすることです。
行動量にフォーカスできていない人は、まず行動量をあげる工夫からしていきましょう。
まとめ
数字が自分の成果を具体化する。
今までごまかしてきたものが全面に出てしまうことに対し、不安を覚える方もいるでしょう。
私自身も本書を読み終わるまでは、あいまいな評価に自分の身を置く心地よさになれてしまっているところがありました。
しかし、定性的であいまいな評価を自身に下していると、成長しているのかそれとも後退しているのかわからなくなります。
物差しを失うわけです。
自分のためにも数字を用いて、日々の成長を記録していければいいなと思いました。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
コメント