【書評】小さな習慣|習慣化させるなら小さな目標から

今回は「小さな習慣」を紹介します。

「1日3時間勉強しよう」「ジムに週3回以上通おう」「朝のランニングを日課にしよう」

そのような目標を掲げたものの、習慣化できた人はどれくらいいるでしょうか。

実際ほとんどの人が続かず、習慣化できないことに悩んでいるのではないでしょうか。

本書では誰でも簡単にはじめられる習慣化の方法を科学的な根拠に基づいて紹介しています。

  • 習慣化に今まで失敗してきた人
  • 新たな習慣を身につけたい人
  • 習慣化のメカニズムを科学的に理解したい人
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小さな習慣 [ スティーヴン・ガイズ ]
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小さな習慣 について

本書は2017年4月に出版されました。

著者はスティーヴン・ガイズさんです。

彼は2004年より、自己成長ストラテジーの調査と執筆を行っており、2011年にはブログ「ディープ・イグジスタンス」を立ち上げました。

ホワイト・ダヴ・ブックスによって2012年の自己啓発ブログ第1位に選ばれています。

小さな習慣 から学べること

習慣化は誰でも簡単にできる

「習慣」という言葉を聞くと何か大きなことを成し遂げるイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

「私にはハードルが高すぎる」

「忙しい毎日に新しい習慣なんて取り入れられないよ」

という声が聞こえてきそうですね。

本書で紹介している習慣化の方法は心理的なハードルはほぼ皆無で非常に簡単です。

例えば毎日最低2ページずつ本を読み進める、毎日最低1回腕立て伏せをするなどです。

どうでしょうか。

これなら達成できないという言い訳をするほうが難しいですね。

本書では多くの人が習慣化できない原因として、人はつねに自己管理能力を過大評価しているといいます。

習慣にするのですから、毎回心理的な障壁とたたかっていては勝ち目がありません。

大きな目標よりも小さな目標を取り入れて簡単に習慣化してしまいましょう。

新しい習慣づくりにかかる時間

新たな習慣が身につくのにかかる時間はどのくらいでしょうか。

この質問をした際に、「20日くらいかな?」

と回答される方は多いかと思います。

本書を読むまでは私もそのくらいかなと思ってました。

しかし、本書では新しい習慣づくりにかかる時間は平均66日だといいます。

私たちが20日くらいだと思い込んでいる原因は、形成外科医のマクスウェル・マルツ博士の研究から生まれたものを長年信じ続けているからとのことです。

この研究では手足の切断手術を受けた患者がその状態に慣れるまで21日かかると気づき、それをもとに博士は生活の中のどんな変化も21日あれば慣れるという理論を確立したそうです。

しかし、この研究はだいぶ昔に行われたものあり、また私たちが形成しようとしている読書や運動などの些細な生活習慣と、身体障害を生活の一部として受け入れる習慣では全く異なります。

本書では2009年の「ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ソーシャル・サイコロジー」誌に掲載された比較的新しい研究結果をエビデンスとしています。

20日→66日なので、多くの人が思っていた倍以上の時間を要するわけです。

習慣化に大切なのは意志の力

何か行動を起こすのにモチベーションが最も大切な要素であると思われる方は多いのではないでしょうか。

モチベーションとは感情の力です。

感情の起伏を利用して行動に力を転換しているのです。

一方で、意志の力とは、脳の実行機能(計画を立てたり、目標を設定したり)に関する能力であり、その瞬間の快適さだけを求める行動を制御する力のことです。

本書では習慣化にあたり、意志の力が最も重要であるといいます。

なぜなら習慣には「熱意減退の法則」があてはまるからです。

「熱意減退の法則」とは、行動が習慣に変わりはじめる頃に、その行動への感情は薄れていってしまい、退屈でつまらなく思えてしまうという法則です。

この法則があるなかで習慣化するにあたりモチベーションの力に頼るのは合理的ではありませんね。

はじめの一歩としてモチベーションの力に頼るのはいいかと思いますが、徐々に意志の力へと転換していくのが大切だということです。

さらに意志の力はモチベーションとは違い、日々の生活で筋肉のように鍛えられるとのことです。

自己管理研究の第一人者であるロイ・バウマイスター教授は、1999年の実験で、2週間かけて姿勢を正す努力をした学生は、そうしなかった学生と比べて意志力が鍛えられ、「それに続く自制心の調査でも、明らかな改善が見られた」と報告しています。別の研究では、2ヶ月間有酸素運動を続けると、自制心を必要とする別の種類の活動まで改善する効果があるとわかりました。

小さな習慣 77ページ

これらのことから、習慣をより強化するためには意志の力が重要になってくるということです。

小さな習慣 読んだ感想

本書を手に取る前は習慣に対して身につけるのにすごく苦労するイメージを持ってました。

本書を読んだ後はそのようなイメージはなくなり、小さな目標からはじめてもいいのか、と気持ちが軽くなったように思います。

私自信、小さな習慣でこれからたくさんのよい習慣を身につけていきたいと思います。

本記事を少しでも面白いと思われた方は是非本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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