「苦しかったときの話をしよう」|ナスビは立派なナスビになろう!

今回は森岡 毅さん著の「苦しかったときの話をしようか」を紹介します。

著者について

森岡 毅

高等数学を用いた独自の戦略理論、革新的なアイディアを生み出すノウハウ、マーケティング理論等、一連の暗黙知であったマーケティングノウハウを形式知化し「森岡メソッド」を開発。

経営危機にあったUSJに導入し、わずか数年で劇的に経営再建した。

本書から学べること

USJ再建の立役者であり、日本を代表するマーケターの森岡さんが就職活動をむかえる娘に送った手紙が原作となっております。

とにかく娘さんへの愛が詰まってます!

いつの間にか息子にでもなった気持ちで読んでました。

書かれている内容は新社会人になるうえでの心構え、森岡さんがキャリアを積んでいく中で苦しかった経験とそこから得た学びが綴られてます。

新社会人となる方はもちろん、今後のキャリアに迷われている方にもおすすめです。

宝物に気づき磨いていく

成功は必ず人の強みによって生みだされるもの。

社会人になるまでの間、20年間生まれて生きてこれただけで大成功です。

その中で強みとしてきたものはなんだろう。

日本社会は長所を伸ばすより弱みを克服するほうに重点が置かれています。

宝物は文脈次第で弱点にもなりえる。

私は諦めが悪い方です。しかし、裏を返せば粘り強いといえるでしょう。

それがなかったら今の自分はないだろうなと思います。

本書ではその強み≒宝物を磨くことが何より重要であるといいます。

キャリア戦略とは、その人の目的達成のために、その人が持っている”特徴”を認識して、その特徴が強みに変わる文脈を探して泳いでいく、その勝ち筋を考えるということだ。

33ページ

職能と結婚する

就職は自分にあった会社を見つけることと同義に考えている方が多いです。

一度入った会社が一生面倒を見てくれればいいですが、現実的ではないです。

会社が傾いても誰も助けてくれません。

減給になるか最悪の場合はクビになるでしょう。

本書では就職の「職」は職能のことだといいます。

職能とはスキルのことです。

会社は自身のスキルを磨いていくために存在すると考えましょう。

会社に費やした時間は戻ってきません。

しかし、スキルを磨いた経験や時間は蓄積され必ず自身の糧となります。

君の頭の中に蓄積されていく”能力”だけは、君が健康な限りは常に君と共にあり、君のために生活の糧を生み出すだろう。

37ページ

人間は平等ではない、知力で差をつける

人間はみな平等ではないです。

「そんな当たり前のこと知っているよ!」という方が多いと思います。

ですが、それは容姿がいいとか親が金持ちとか生まれつきのものであり、

社会的には平等であるべきと思っている方が多いのではないでしょうか

それは間違っています。

資本主義とは能力によって経済格差が生まれることを認め、平等の不平等ではなく頑張った人が報われることを「公平」としている。

61ページ

その上で本書では、格差を生んでいるものは「知力の差」であるといいます。

人間の両腕がどれだけ優れても空を飛ぶことはできないし、脚がどれだけ強くても馬には敵わない。しかし人間が知力を使えば飛行機でも自動車でも創り出せるように、限界知らずの可能性を持っているのが知力だ。だからこそ、その差によるインパクトは大きいのだ。

53ページ

自身の宝物を生かしたスキルを磨き、同時に知力を高めていくことが重要ということです。

まとめ

USJをV字回復させた方が書いている本とはいざ知らず読みました。

内容としては新社会人向けでしたが、キャリア戦略を考えるうえでとても勉強になりました

本書でも書かれてましたが、海外に比べて日本は就「職」ではなく就「社」の色が強いです。

自分は大丈夫と思ってましたが、日々仕事をするなかで就社意識が強くなっているように感じました。

これからは今一度自分の宝物を磨くべく、就職を意識して日々過ごしたいものです。

本書では今回紹介した以外にもたくさんの学びが詰まっています。

気になられた方は是非読んでみてください。


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